多くの人達が参加してくれて、とても有意義なOPENHOUSEでした。
OPENHOUSEには内田ことウッチーや、
4月3日の本番に向けて、制作・台本・出演をこなす岩瀬ことアッコをはじめとする
創成期の受講生達も忙しい中参加し、OPENHOUSE後の懇談会では
これからSYMBIONに参加する人達と一緒に楽しそうに歓談していました。
彼らの背中を観ながらSYMBIONの去年の活動が脳裏に甦りました。
9月、SYMBION制作の映画では中堅どころの那奈代がクオリティの高い演技を披露し、
11月、70歳を超えた八重子さんコト八重ちゃんはハリウッド映画『ウルヴァリン』で
ヒュージャックマンと共演し、
12月、公演でそれまでどちらかと言えば地味な存在だった匡恵・・・ことマー坊が
堂々と主役を果たし(!本当によく伸びてきたと思います)
今回のOPENHOUSEではいつも裏方をやってくれている所広之が
沙耶花と組んでシーンを披露し・・・
外部からは、天才ホテルの主催であり幾つもの事務所で講師をしている小林篤君や
映画の蛯原やすひろ監督など・・・
様々な現場で活躍するアーティスト達が忙しい中を塗って参加し
今後更なる発展を試みようとしている・・・
『うんうん。』
今年もまた何か新しい才能や動きが出て来る予感・・・
とまぁ、こんな感じでSYMBIONは進化発展している訳です。そして、今回のOPENHOUSEにおいてとても『尊いなぁ・・・』と思える事がもう2つ。
1、 世間一般的には上級レベルと言える俳優術を持ったウッチー達と
まだまだ演技のエの字も判らない新人達が
『演技向上』の名の元、集った事。
2、ハリウッド映画『ウルヴァリン』でヒュージャックマンと共演した
70歳を超えた八重ちゃんが
3度目のMOVIEコースに参戦する事!
頭の下がるストイックさと探究心です。
海外では、有名なプロの俳優達も仕事のない時には、
技を磨くためにワークショップに通い続けます。
それは『演技筋力』が萎えれば試合=本番(またはオーディション)には
勝てないと知ってるからです。
引き換え、日本では有名になったらスゴロクの様に一丁上がりで、多くの人が自分の技術向上を考えない、または考えてもワークショップなんか通わない。
それは忙しいし、どこか面倒だと感じるのでしょう。
彼らが忙しさにかまけてトレーニングを怠る原因は日本が芸術をおろそかにする国風だから。
NYで『60歳、俳優でウェイター』と言ったら
『すごいね!次は何に出るの?』と言うように、アーティストへのリスペクトがある。
それは、アートが社会に必要なものだという、
アーティストに対しての一つの敬意から来るものでしょう。
日本で『60歳、俳優でホテルの配膳』と言ったら、
『・・・すごいですね・・・TVとかにも・・・出てるんですか・・・(いや、出てたらここにいないよな・・・)』
と言うように、アーティストへの哀れみが顕になる。
それは、アートは衣食住に入らず、社会に不必要なものだという
アーティストに対しての一つの差別から来るものでしょう。
敬意のない日本は、アートまでが資本の影響を多大に受けてしまっている。
芸術に冷たく、資本に優しい国だから、俳優も資本優先で、トレーニングにお金など
『もう払う立場ではない』とどこかで感じていってしまう。
これが国風であり、文化レベルの低さ、または極東JAPANのおおらかさなのでしょう。
SYMBIONでは若手も中堅も古参もみんな自分の野心は野心として
まず、『演技』を見つめ続けています。
そして、それはこれからも続くでしょう。
NY、ネイバーフットプレイハウスのマイズナーにあるインタビューアが聞きました。
『俳優になりたいと言ってくる野心だらけのモンスター達を
どうやって、真にトレインされた俳優にしていくのですか?』
この答えは、SYMBIONのワークショップ(または、優れた演劇書物の中)にあります。
演技の良し悪しより、誰がどれだけ有名か無名かで動く芸能界。
(文句を言ってるのではありませんよ、ショービジネスはそういうものです)
変わり種の私が俳優として多大なお仕事頂けた事、
また今でも頂けてる事をはいつも感謝して止まないのですが、
私はTVや映画や舞台で主役を務めもそれだけじゃ未だに満足が出来ません。
『何か足りないなぁ・・・何だ?何か他に・・・自分に出来る事って何よ?』
と自問自答の末、11年前SYMBIONを発想して本当良かったと思います。
最初は私の頭の中の小さなアイデアだったSYMBIONが、
今や多くの人が関わって現実の存在として活動を続けています。
SYMBIONは『演技向上の為の集いであり、俳優の成長を促す活動体』です。
金銭的には自分の俳優部分のギャラを横流しして支えているような学び舎だけれど
続けられる限りは続けていくべきだなと改めて感じました。
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