2013年5月12日日曜日

今読んで貰いたい事~私家版 憲法シュミレーション

このところNEWSでは、毎晩『憲法改正』という話が出てきます。
以下、男女混浴のあるサウナでの出来事。

『国民投票になったらどうする?』
『えぇ?あんたねぇ、私らはさぁ、憲法なんてあまり気にして来なかったし、知識がなさ過ぎて、
 どう判断したら良いか判らないんだよ、ねぇ・・・
 大体憲法って何?法律の親分みたいなもんなんだろ?
 法律なんてしょっちゅう変わるんだから、いちいちうるさい事言わないで
 変えたいなら変えたらいいじゃないか

口調から年配の女性達の会話だと察せられたと思います。
男女混浴サウナと書いて色気を想起した方、申し訳ない。
話は戻って、上述の会話について…
大体憲法って何?法律の親分みたいなもんなんだろ?変えたいなら変えたらいいじゃないか』
コレ、多くの人達もそうなのではないかと思います。
実際、私も今回の事で勉強するまでは大体似たような事思っていました。

そこで、このよく判らない私の様な人にも " コレは判る!" と思えた事を
今日は書いてみたいと思います。

1、伊藤塾 塾長による憲法についてのものすごい分かり易い説明!
http://www.itomakoto.com/
上記ページ中の動画。前半は少し勉強っぽいですが、中盤からがすごく分かり易い!
一番わかり易かったのが、20分あたりの
『憲法は国家権力に歯止めをかけて、国民を守る為にあるもの』でした。
これは、私にとっては非常に新しかった。
というか、何故今までこんな大事な事を知らなかったのかについて驚いた。

今話題になっている『表現の自由』というものは、発言する自由というのが含まれますよね。
ニュースで「公序良俗に反するから」という理由でキャスターが自由なコメントに抵抗を
感じるようになったら…ニュース頼りの方たちは「知る権利」を失うことになるそうです。
という事は…憲法について、私達は改憲する前にまず「知る権利」をきちんと行使して
憲法が何かをしっかり知る必要があります。
そうしないといきなり国民投票と言われても困るだけだから!
という訳で…

改憲派、護憲派、両派ともメリット・デメリットを明確にして頂きたい。

現状、国会答弁では両派ともごもっともな言い分で
双方とも日本国民、そしてこれからの日本にとって良かれと思う事、
言わば『未来』を論じています。

ただ、未来は誰にも判りません。
預言者だって外れることがある。
ヨーダ先生もオビ・ワンにルークの行末を尋ねられて
『未来は常に揺らぐ・・・』とおっしゃってます(趣味的蛇足です)

だから、大局的検知に立てばどっちが正しいか正しくないかなんて
現状から予測はついても、実は誰にも確定出来ない。

だからこそ、出来る事はただ一つ。

『未来の出来事に関しての可能な限りのシュミレーション』
(スポーツの試合の前などには必ず行われる)でしょう。

改憲派、護憲派双方が憲法を変えた時、変えない時の
メリット・デメリットを明解にして、
憲法に疎い人達にも判り易く、詳らかにし、
国民にシュミレートさせる。

そこで私にとって分かりやすかったものパート2!!

2,尊敬する内田樹先生のインタビュー(東京新聞 2013.5.3)
http://blog.tatsuru.com/2013/05/04_0814.php

二人の説明、ものすごく分かりやすかったです。
そこで・・・伊藤塾塾長の講義と、内田先生のインタビューから不肖樋口隆則が
私家版 『護憲と改憲 メリット・デメリットシュミレーション!』 

~~メリットについて~~

憲派のメリット : 経済効果
憲派のメリット : 国民が自由に生きる為の最低限の権利が守られる(人権・平和等)


~~デメリットについて~~

憲派のデメリット : 自分を守るために必要なサービスをこれからは
              「商品」として「市場」で買わなければならなくなるという事。
              もちろん、だからこそ経済活動はその分だけ活性化するのが
              メリットという訳。
  

【むむっ、これは『政治家や官僚等、ごく一部の成功した実業家達とは無縁の一般市民=1億総中流の国民と、身体的弱者と言った国民が守られる唯一の盾がなくなるという事なのでは?』
そんな疑問が脳裏をよぎる。】

憲派のデメリットが : 経済大国として世界のトップを狙うという国策は、
                原発が国策であったように、犠牲になる国民が必ず出てくる。
                しかし、憲法があると今後国民の犠牲を増やしづらい。
                多少の人には泣いてもらって、国が裕福になった方が
                最終的には潤うという考えを追求しづらい。
【むむぅ、これは…『護憲派のデメリットは政治家や成功者にとってのデメリットで、99%の国民にとってはメリットしかないのでは…そんな思いが脳裏をよぎった】

内田先生の引用。

   国際競争力のある日本企業が勝ち残れるために、
   国民はどれほど自分の資源を供出できるか、
   どこまで犠牲を払う覚悟があるか、改憲派はそれを問い詰めてくる。

   国民を守る制度はどれも「急激に変化しない」ように設計されています。
   これがなんとも経済成長には邪魔である。
   ですから、できることなら、これまで国家が担ってきた「国民を守る」事業は
   すべて市場に丸投げしたい。

~~メリット・デメリットのまとめ~~

憲派のメリット = 国民の権利が守られる = 国民にとってのメリット

憲派のメリット = 国民が犠牲になるが経済効果が高い = 国民にとってのデメリット

要するにどうやら憲法は『国民を守る為のもの』なので、
これ以上、水俣病、ハンセン病、原発被害等、国家権力による被害者を増やさないように
する為には、国民は必死で『護憲』しなくてはならない。という事のようです。

54歳の私が、やっと理解し始めました。なるほどな。
そして今日のNEWSで18歳まで年齢を下げて『国民投票』する、
しないと聞きました。

!!

54歳の私が、未来の子供達の事を考えたら『護憲』だろと思った矢先、
その未来の子供達に選挙をさせるのか!?という珍事!!

・・・大変ですよ、今の若い人達。私らとは違った志向性ですから。
『分からない』という事が恥にならない世代。
興味のある事は専門家以上、興味のない事は幼稚園児以下という特性を持っています。
自分を成立させる欲求で戦っている子供達にまで責任を求めるのは
ちょっと過酷。。もちろん、20歳だって同様ですけどね・・・
・・・あまり早い時期に国民投票させるのは、現状日本では無謀だと思います。

それでも10代に国民投票という責任を課したいのなら、公平にメリット・デメリットシュミレーションを自民党さんも創って提示してみたら私も納得するかもしれない。
例えば、今の10代に対して不公平なく作るとしたら・・・
アニメとか創ってみたらいいかもしれませんね。

~~憲派デメリット・ロボ~~

  盛大なファンファーレと共にタイトル・ロール

『自衛隊が国防軍になった夏、キミは戦火に散る(最終話)』

  ラストシーン、外国人兵士の銃殺を命令された主人公である兵士(徴兵制度による)。
  銃を構える。目隠しをされたまま、懇願する外国人兵士。
  発泡の合図。
  しかし・・・主人公は撃てない。主人公に上官が命令する。『撃て!』と。
  そして・・・主人公が呟く。

『僕は撃たない・・・僕は撃たない・・・
 だってそれは・・・あなた達、大人の都合だ』

  盛大なファンファーレと共にエンドテロップ

『自衛隊が国防軍になるとこんな事も起こりかねない。
 さぁ、銃を撃つキミは改憲!撃たない君は護憲に投票だ!』

なんて感じのアニメ。

ただ・・・アニメや映像は扇動力(≒洗脳力)ありますからね。あまりオススメ出来ませんね。
やはり、しっかりと歴史から考えて、何故憲法が制定されたのか、何故憲法が必要なのか?
というところから丁寧に不公平なく教育現場に持ち込む事が必要でしょう。


今の政府は、そんな労も厭わずに
『どっちの未来を選ぶ?』って『国民投票』しようとしているのが、やはり現状でしょうね、
残念ながら。

国民投票が実施されたら、『自己選択』だし、自分達が『覚悟』した事だから
戦争になろうが、幾つ原発作ろうが、表現の自由に規制がかかって反対運動できなくなっても
誰も文句は言えない。

今、日本は、戦後最大の大事を抱えている!という意識すら殆どないまま、国民投票になってしまう恐れありですね、これは。

そんな時だって言うのに、殆どのニュースで改憲派はいい事しか言わないし、
護憲派の言ってることも、知識のない者にはよく判らないままの現状・・・

観念論はいいから具体的にどうなるかを、もっともっと国民に知らせるべきです。
でないと『国民投票』なんて無意味。
幼稚園の子供に高校生の問題見せて『どっちが正しい?』
って聞いてるのと変わりありません。
きっと訳の判らない幼稚園の子供は、
最近羽振りがよくて美味しそう飴玉を持った安部オジちゃんが

『オジさんはね、護より改の方が正しいと思うよ、ボクはどう思う?』

なんて聞かれたら

『ゴとかカイとかよく判らないけど、その飴くれるならカイッ!』

『ボクはいい子だね、ハイ飴(と頭を撫でる)』

『ワ~イッ!』

ってな感じになりかねない・・・

医学の世界では、現在、必ず『インフォームドコンセント』と言って
手術をした場合としない場合のメリット・デメリットを患者に明らかにする事が
義務付けられています。

お医者さんだって、物分かりの悪い患者やその家族には
噛んで含める様に伝える努力をする訳ですから
お上である政府は尚更の事でしょう。
国の背骨であり、国民一人一人を守る背骨である憲法にメス入れようとしてるんだから。
きちんと説明するのが筋です。
(メス入れなきゃいけない程悪いのかどうかは疑問ですけど・・・・)

ここからはボヤキ、
何だか日本の政治って、いつも歯切れが悪いというか、クリアーじゃない。

ちょっと聞くと『そうだね・・・』と思うけど
よーく聞くと『うん?なんかおかしくねぇ』っていうのが多すぎる。

建前でばかり話さないでさ、本音で行きましょうよ、
憲法なんて大事な話なんでしょ?

大体、政治は金で動いてるのは国民にバレてるんですから
特に改憲派の人、企業と結びついて、グローバリゼーションだなんだって
言ってますけど、正直にこう言ってみたらどうですか?

『国民の皆さん、お金欲しいでしょ?私達の政党も欲しい、だから改憲しましょう
 そのメリットはねカクカクシカジカ・・・でそのデメリットはカクカクシカジカ。どう?
 護憲派より金回りは良くなると予測してるんだけど、まぁ、未来の事は起こってみない
 と判らないから、俺達もハッキリ言って原発については責任は取れないかもだけどさ・・
 、いつ必要・・? でしょ!!』

拝金主義にまみれた多くの日本人は乗るかも知れません。
カッコつけて96条がなんだかんだやってるより、よっぽどクリアーで判断し易い。

勿論、コレには私は大反対です。
有限な地球の上で無限の経済成長を望む方が間違っています。
みんなそろそろ、足ることを知らないと、地球さんは怒りますよ。
もうかなり怒らせてますけどね。





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